内蔵ケーブルの通し方
最近はMTBでもロードでもシフトケーブルやブレーキケーブル(ホース)がフレーム内蔵になっている事が多いですが、見た目はすっきりする半面組みにくいというデメリットがあります。誤ってケーブルを抜いてしまったが最後、何時間もかけて通す羽目になった人もいるでしょう。
ひたすら突きまわしても良いですが、ちょっとした工夫で場所によっては一瞬で通る事があります。
MTBだと良くあるチェーンステーにホースを内蔵するケースですが、緑丸の所、つまり通す先端少し手前を軽く曲げてやると、底面を這っていたホースの先端が高くなるため通しやすくなります。この曲げ具合と位置は割と場所や穴の位置によって変える必要があるのですが、経験からすると余程底面から穴が離れていない場合は3cmぐらいの所を30度ぐらい曲げてやると良いような気がします。あまり長さを取ると却って先端がうなだれてしまうので、ちょっと短めにするのがコツです。
ライナー等あらかじめ通してくれていればもっと楽なんですが、そういうフレームは少ないんですよね。
Xpedo Spry
今年のSea Otter Classicでお披露目されたXpedoの新作ペダル、Spryです。
薄いマグネシウムボディのお蔭で驚異のペア245gを達成しています。メーカーカタログ値が260gなので実測の方が遥かに軽いですね。アクスルはクロモリで、DUとカートリッジベアリング2個が入っています。
仕上げは流石に高級品には劣ります。ただ、マグネシウムボディだとどうしてもこういった鋳造品のような感じになるような気がしますし、さほど問題ではありません。
Wellgo系列の太いピンが気になりますが、プラットフォームの薄さはこの通り。きちんと両端が厚いConcaveデザインなので踏みやすく感じます。
これで70ドルと大変安価に手に入り、超軽量で薄型とペダルとしては相当お買い得な商品です。あとは耐久性だけが問題ですが、普段用バイクに取り付けているので問題はないでしょう。
Oakley Radarlock Path Fathom Edition
Rudy ProjectのRydonを使用していましたが、風の巻き込みがひどく涙で前が見えないため、新しいサングラスを購入しました。前のRydonも気に入っていましたが、トレイルで紛失してしまったので丁度良いきっかけになりました。
RadarはモデルチェンジしてRadarlockというモデルになっています。一眼レンズは外しにくい傾向がありましたが、ロック機構を設けて外しやすくなっています。交換する頻度はそう高くありませんが、価格があまり変わらないので新しい方にしました。
レンズカーブはスタンダードなPath、色はFathomカラーで限定のようです。レンズはIce Iridium VentedとClear Ventedの2枚が付属します。昼間と夜間で2枚を分ける使い方をするのですが、2枚セットでClearが付属するモデルはほとんどないので、Clear Ventedが付属するのは非常にありがたいです。
アジアンフィットではありませんが、フィット感は抜群です。まだ実使用はしていませんが、風が入らなさそうで期待できます。流石はOakley。
シートバインダー作製
新しく買ったフレーム、MTBですがシートクランプを使用しないタイプで、フレームに溶接されたダボをボルトで締めるのですが、サドル高を上げ下げするMTBでは少々不便です。そこで、余っていたパーツを組み合わせてQR仕様にしてみました。
いきなり結論ですが、こんな感じに仕上がりました。DixnaのカーボンQRのレバーからシャフトを引っこ抜いて、M5のボルトで反対側から締結。座金は良いのが無かったのでVブレーキの凹ワッシャーを流用しました。思った以上に綺麗に仕上がりましたが、思いの外しっかり留まっています。
元々案としては、ダボを切り落として通常のシートクランプを使用する方法、シートチューブ自体をダボの下で切り落としてスリットを作り直しシートクランプを使用する方法、市販のシートバインダーを使用する方法などありましたが、どれもスマートな見た目でフレームを加工せずに済む方法ではありません。結局自作に走りましたが、QRを転用するという方法が一番スマートに仕上がるように思います。
ボルト締めをQRに変更するというのは中々ある事ではありませんが、シートクランプ周りで悩んでいる人は試してみてはどうでしょうか。
Rock Shox Reba RLT トラベル変更
中古で買ったRock shox Rebaですが、トラベルが90mmと中途半端なので100mmに伸ばすために分解しました。参考にしたマニュアルは以下のリンクから。
必要なものは以下の通り。
・10mmディープソケット
・5mm六角レンチ
・穴用スナップリングプライヤー
・24mmソケット
他、脱脂洗浄用イソプロピルアルコール、サスペンショングリス、フォークフルードが必要ですが、無くても何とかなります。
スナップリングは非常に硬いので、簡易的なものでは外れません。Knipexとまではいかずとも、リジッドタイプを使いましょう。フジ矢、KTCなどからも出ています。
リバウンドダイヤルは引っ張って抜きます。エアは完全にネガティブ/ポジティブ共に抜きます。
ボトムケースを抜く作業に入ります。10mmディープソケットと5mmのレンチでネジを緩めます。ダンパーサイドが5mm、スプリングサイドが10mmソケットです。完全に緩めきった後少しねじ込んで(戻して)、固着を取るためハンマーで叩きます。この辺は基本的にどのフォークでも同じです。
上がスプリングサイド、下がダンパーサイドのボトムナットです。Rebaは軽量化の為か作動ユニットが短いので、帳尻を合わせる為ナットが長くなっています。
ボトムケースを抜きます。引っ張って抜けない場合はシャフトが固着しているので少しナットをねじ込んで叩きましょう。
外したボトムケース。今回は面倒なのでセミバスオイルは交換しません。常に水平を保って作業すれば、中のオイルはそのままで組み直す事ができます。
スプリングサイドのトップキャップを24mmのソケットで外し、下側のスナップリングを取り外せば中身が外せますが、このスナップリングがかなり頑丈なので、できるだけちゃんとしたスナップリングプライヤーを用意しましょう。無理やりこじるとインナーチューブ端などに傷が入ってオイル漏れやエア漏れなどの原因になります。
外したものがこちら。下側にキャップがありますが、写っていません。真ん中の黒い塊の内、下側に見えるのがスペーサーです。10mmが1個入っているので現在90mmです。もう1個10mmを追加すると80mm、抜くと100mmになりますが、今回は100mにしたいので抜いておきます。
あとは元の手順通り組み直すだけです。グリスは今回たっぷり残っていたので追加しませんでしたが、使い込んだフォークの場合は一度インナーチューブ内側からエアスプリングユニットまで全て洗浄し、消耗品類を交換して組み直した方が良いでしょう。
あとは適正圧まで加圧して不具合が無ければ完了です。
難しい作業ではありませんが、ある程度知識が無いとスムーズには勧められないかもしれません。Rockshoxのマニュアルは非常に分かり易いので、一度目を通してから作業されることをお勧めします。
Shimano XT PD-M785 オーバーホール
ほとんど使っていないXTのケージ付ペダル(PD-M785)ですが、うっすらガタがあったので分解・調整してみました。以前アクスルを外したことがありますが、ベアリング周りは触らなかったので今回が初めてです。
必要な物は17mm、10mm、7mmのスパナ。モンキーレンチは作業性が悪いのでお勧めできません。7mmと10mmはハブの玉あたり調整よろしく2本同時に使用するので必須です。メガネレンチの方が使い易いと思いますが、10mmは厚みがあると7mmのレンチの邪魔になるので最大でも8mm厚ぐらいのものを使いましょう。ピンセットは無いと困ります。極小のボールベアリングを指でセットできる自信がある人以外は用意しましょう。あと、バイスないし固定できる何かも必要です。無くても作業できますが、かなり面倒だと思います。
まず17mmのスパナでロックナットを緩めます。片方逆ネジですが、方向は書いてあるので大丈夫です。
アクスルユニットを引っこ抜くとこんな感じ。上の7mmのナットがロックナットでその下にベアリングレースとなる10mmのナットがあります。アクスルを回らないよう固定しで7mm→10mmの順に緩めます。
ボールレースを緩めました。その下の銀のスリーブがベアリング部分です。上下にボールベアリングがセットされているのでゆっくり外しましょう。この際、ボールの位置を保ったまま外すのは至難の業なので、ボールの並べ直しは必須と言っても過言ではありません。ちなみに、バイスで変なところを掴んでいますが、あくまで一時的なものです。本当はアクスルバイスを使う方が良いのですが、今回はそんなに強く締め付ける必要は無いので適当な所で軽く留めています。
これが銀のスリーブを外した所です。上側は何とか並んだまま外せましたが、グリスアップする場合は潔く一度バラバラにしましょう。
ここから組み直しです。まず下側のボールレースにボールを並べていきます。
写真が重複しますが、銀のスリーブを上から被せ、上のボールレースを組み付けます。
ロックナットを組み付けます。ここで玉あたりの調整をしていきますが、銀のスリーブをつまんで、アクスルと平行に動かしてみて、全くガタが感じられない限界の緩さにして固定します。こればかりはやってみないと分からないと思いますが、難しい作業ではありません。
最初に戻りました。あとはボディに捻じ込んでいき、10Nmで締め付ければ完了です。
最初はカートリッジ式なのかと思いましたが、普通のカップアンドコーンでした。かなり耐久性は高そうなのでそうそうメンテナンスする必要は無いと思いますが、意外と難しいので工具類が無い人はショップに持っていった方が楽かもしれません。
Orange軽量化
フレーム単体で3400g、フォークが2850gあるので軽量化が非常に難しいPatriotですが、コイルショック+Reverbの仕様で15.5kgだったので、14kgに乗せるのはさほど難しくないかもしれません。軽量化できそうなのは以下の通り。
Rear Shock : DSP Dueler → Fox RP23 -450g
Tires : Schwalbe Nobby Nic 2.25辺りに変更 -200g
主だった所はこの2つです。チタンスプリングとはいえコイルショックは非常に重いので、ここの変更が一番効いてきます。他にも軽量化しようと思えばできる所として可変ポストのReverbがあります。便利なのは当然ですが軽量化しようと思うとポスト単体で500gというのは非常に重いわけで、その辺のちょっと軽いカーボンポストにすれば-300gは余裕で達成できるでしょう。そこまで下げなくても下れるので、普段から5cmぐらい下げたトレイルポジションで山中を走るようにすれば必要ないかもしれません。
全部軽量化したとして-950g。フロントに超重量級のコイルサスが付いている事を考えると、14kg台でもかなり健闘している方だと思います。そろそろDHシーズンも終わるので、トレイル用に改造してみるのも面白そうです。