シマノ 現行ディスクブレーキのブリーディング
知人がBR-M820(現行Saint)を買って一緒にブリーディングしたので、一応作業メモを残しておきます。
必要なものは漏斗・8mmメガネレンチ・各種六角レンチ・ミネラルオイル。ホースカットなどは省略します。
1.パッドを外しブリーディングブロックをセット
2.レバーを地面水平に対し-45度にセット
3.キャリパー位置をレバーより低く、ホースはレバーからキャリパーまで登り部分が無いようにする(水平~登りがあると、8.の手順が上手く行きません)
4.漏斗と3/5程度オイルの入ったシリンジをセット(キャリパー側には先にメガネレンチをセット)
5.キャリパーのブリードポートをメガネレンチで開き、シリンジをゆっくりと押す
<ここでホース内のエアが漏斗内に出る>
6.漏斗が一杯になる前、若しくはシリンジが残り5~10mmになったらストップ、ブリードポートを閉じる
7.シリンジを外し、空にしてピストンを抜いたシリンジかオイル受けの袋などをキャリパーにセット(シリンジはフォークレッグなどに固定しておくと便利)
8.ブリードポートを開け、漏斗内のオイルを下方向に流す
<ここでも残留エアーが出る場合がある>
9.漏斗内にオイルを概ね10mm程度残してブリードポートを閉める
10.レバーを握り、ブリードポートを0.5秒開けてすぐ閉める
11.10の繰り返しで5回ほど(その都度レバーは開放する=握りっぱなしにしない)
<ここでキャリパーのエアーがキャリパー側から出る>
12.キャリパー~ホースは完了。キャリパーのブリードニップルは閉めておく
13.レバーをゆっくり握り、開放する。5回ほど繰り返す。
<ここでマスターシリンダー(レバー)のエアーが漏斗内に出てくる>
14.レバーを水平から+30度に上げて13.の作業を行う
15.レバーを水平から-30度に下げて13.の作業を行う
16.エアーが出なくなったら漏斗に栓をして各器具を取り外す
17.各部を脱脂して完了
M820に限らず、基本的に新型のブレーキ(M785など)はこの方法で作業します。どこのエアーが抜けるかはちょっと予想も入っていますが、プロセス的に抜けるであろう場所は限られるので合っているでしょう。
ホースが新品の場合はシリンジ内のオイル量はリアで3/4程度入れておかないと足りません。気泡が収まってすぐに各作業を終わると失敗する可能性があるので、確実に出なくなったことを確認してから次の作業に移りましょう。
また、途中各パーツのエアを抜く段階で、該当パーツを軽く叩いて気泡を移動させるのも効果があると思います。ホースは割とあっさり終わりますが、キャリパーとレバーは結構エアーが残っている事があるので念入りに作業した方が良いと思います。