マグネットがセンサーと接触するのはなぜ?

スポークのマグネットがセンサーと接触する、という事象は、ロード乗りだと良くある事だと思いますが、良く考えると単純な問題ではないようです。今回はリアホイールのマグネットとGarminのセンサーで試してみました。

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ホイールはR-SYS、フレームは大径クロモリチューブ、クランクはSram Redです。静止状態のクリアランスはこんな感じ。

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両方5mmぐらい開いていますが、今回はケイデンスは関係ないので無視します。

走りながらGoproで撮っても良いですが、細かい部分が見えないので、止まった状態でフロントブレーキをかけ、ペダルを踏み込んで隙間を見てみる方法で試しました。以下が方法と結果です。DS=ドライブサイド、NDS=ノンドライブサイド、クリアランス=スポークマグネットとセンサーの距離

1.バイク真っ直ぐ+DSペダル踏込

フレームはしなりますが、クリアランスは特に変化なし。

2.バイク真っ直ぐ+NDSペダル踏込

こちらも1と同じくしなりますがクリアランスに変化はなし。

3.バイクDSに傾け+NDSペダル踏込

変化あり。BBがDS側に寄る関係でチェーンステーが引っ張られ、わずかにクリアランスが減少。

4.バイクNDSに傾け+DSペダル踏込

こちらも変化あり。3の反対で、クリアランスは増加。

 

という訳で、結果としては、バイクを倒して踏み込むとセンサー間の距離が変化する傾向がある、という事です。横剛性が非常に高いR-SYSなので他のホイールだと変化量は変わってくると思いますが、私の場合は概ね2mm程度の変化がありました。

 

ちなみに、QRを開放しても全閉にしても結果に変化はありませんでした。ずれない程度に締まっていれば問題ないと思っていましたが、やはり一定の締結力を超えるとさほど影響はないのではないでしょうか。

Sony HDR-AS30V

SonyがAS15の後続モデルとしてHDR-AS30Vを2013/10/11に発売します。

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http://www.bikerumor.com/2013/09/12/sony-expands-action-cam-lineup-with-the-smaller-lighter-ruggedized-hdr-as30v/

 

Gopro Hero2ユーザーですが、Goproにはない機能がいくつかあるHDR-AS30Vが非常に気になるので、自転車での使用を前提にした場合どうなのか検討してみました。

 

・前作のネガティブな部分は?

AS15ではいくつか致命的な欠点があったようですが、ほとんどはAS30にアップデートされる際に修正されているようです。まずケースの問題、ケースに入れないと使えない割に、60m防水で非常に重く、尚且つOn/Off兼スタート/ストップボタン1つしか外部からアクセスできない仕様でした。つまり、Wifiで画角を確認したあと、取り外さないとWifiをオフにできません。小型のバッテリーを積んでいるAS15ではWifi常時オンは致命的なので、これは完全に設計ミスだと言えます。しかし、AS30と同時に発売された新型ケースはユーザーの使用に合わせて5m防水に変更し、横からボタンにアクセスできるようになっています。これでひとまずケースの問題は解消されました。

また、色味の問題ですが青空が極端に強調され、全体が引っ張られる傾向があったようですが、これはSonyも認識しているようなので、ファームアップ等で改善される可能性が高いです。

・自転車ユーザーに嬉しい機能は?

今回のAS30の目玉は何と言ってもGPS内蔵でソフトウエアでオーバーレイ出力できるという点です。これまでもDashwareというシェアウエアでGPSデータからオーバーレイ出力することは出来ましたが、別途GPS機器を使用してログを取ったり、ソフトが4000円程度だったりと面倒な作業でした。それを、丸ごと一つで出来るようにした点は、良くニーズを分かっているなと思います。ただ、懸念事項としては、GPSを動かす事によるバッテリーの消費量、GPSの精度などですが、後者はざっくりでも見れれば十分ですし、前者も予備バッテリーで何とかなります。

また、上下反転でも自動で修正してくれる機能は便利だと思います。Goproを使っていると色々なところにマウントしたくなりますが、その際に気になるのが本体の向き。Settingからマニュアルで変更できますが、非常に面倒な作業です。これを自動でやってくれるなんて素晴らしい機能です。

 

Gopro Hero3の4k動画なんて必要ありませんが、1080p/60fpsの撮影ができるのも嬉しい所ですね。他にもマウントをいくつか追加してきた辺り、本気なのが窺えます。NFCでスマホから画角を一発確認できるというのもGoproには無い機能なので、これまで一長一短だったGopro以外の製品とは一線を画した性能と機能です。Goproユーザーですが、魅力的だと思うので買ってみる予定です。今シーズンラストのダウンヒルが控えているので、そこでテスト撮影できると良いのですが。

 

追記

Interbike2013のSonyのインタビューを見ていましたが、どうも北米ではK-Edgeの専用マウントがパッケージで販売されるようです。SonyがK-Edgeとコラボしたとの事ですが、しょぼい純正マウントではなく別でしっかりした物が入手できるかもしれない、というのは朗報です。

 

ダウンヒルによくあること

ダウンヒルをしていると、年10回前後の使用ですが有り得ないスピードで摩耗が進んだりします。

一昨日も富士見に行っていましたが、振動でパッド固定ピンが抜け落ちパッドを紛失、チェーンスタックでRDを破壊しました。ペダルを壊して1週間以内にRDも壊れるとは思いませんでした。

Broken Shimano Zee RD

もう直しようがありません。KCNCのプーリーも千切れました。去年の10月ぐらいにSLXのRDを壊して購入したものなので、1年も持ちませんでした。この1年間で2個壊したことになります。

Hope Chainring

今年に入って購入したチェーンリングも、そんなに乗っていませんがそこそこ摩耗しています。DHで使うと、基本ポジションの状態でチェーンがチェーンリングと擦れ続けるため、チェーンが動く12時と6時方向(デバイス付だと12時だけ)が強烈に摩耗する傾向があります。私は右足が前なので写真の左下側(取り付け時の12時方向)が極端に摩耗しています。対する右下(9時方向)はチェーンと接触しないためあまり摩耗していません。デザインの関係でぐるぐる回して取り付けることはできませんから、12時の部分が摩耗しきったら交換です。長持ちさせたい人は、取り付け方向を持たないデザインのチェーンリングを定期的に回して使いましょう。

新しく買ったBig Bettyも2回の使用で小さいサイドノブが首の皮一枚で繋がっている状態になっています。つくづく機材の摩耗が凄いです。

Thomson Elite Modify

頑丈だけど重たいThomsonのEliteを、手持ちのパーツでちょっと改造してみました。

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WoodmanのM5用ブリッジを使ってざっくりと軽量化。本当はKCNCのM6用ブリッジもあるのでそちらを使いたいですが、Elite自体がM5用なのでボルトが通らず使えません。多分30gは軽くなったと思うので、ポスト+サドルで400g弱ぐらいでしょう。DHでしか使わないので正直なところ頑丈な方が良いのですが、無駄な重量を抱えて走るのもイヤ、という訳で色々なところを少しずつ軽量化しています。サドルがSLRなのもその為で、この前に使っていたWTBのサドルから100g弱軽量化する事に成功しました。

 

ちょっと使ってみて怪しい感触がしたら戻しますが、すっきりシンプルにまとまっていて思いつきにしては気に入っています。

 

追記 2013/09/24

腰を引いた時に、内股にサドルのエッジが擦れて擦り傷になりました。乗り方によりますが、腰を引いた時にサドルが内股に当たる人はエッジの立ったサドルを使うのはやめておきましょう。

壊れたPoint One Racing Podium

頂き物のPoint One Racing Podium、超ロープロファイルなプラットフォームと独特の見た目が気に入っており、去年年末からトレイルなどで使い、4月末からゲレンデで使用をスタートしていました。

今年に入ってからのゲレンデDHは箱根山に始まりウイングヒルズ、白馬48、福井和泉3回、富士見5回と去年に比べて結構な回数になっていますが、遂に先日の福井和泉で寿命を迎えました。

Broken Point One Racing Podium Pedals

右ペダルのベアリングは小さいものが3つ連なって入っている構造ですが、最もフレーム側のベアリングが砕けてバラバラになっています。DHから帰って来た時不自然なガタが出ていましたが、これが原因だったようです。

Broken Point One Racing Podium Pedals

残骸を掘り出しました。残っている2個のベアリングで今の所スムーズに回っていますが、高負荷には耐えられないでしょうから普段用バイクのNuke Proofのペダルと交換しておきます。

原因は何でしょうか。時々清掃していましたが、その際は不良は見当たりませんでした。使用に際してガタも確認していましたが、同じく問題はありませんでした。考えられるとすれば、福井和泉でジャンプを繰り返した事でシャフトが撓ってベアリングが割れた、とかでしょう。一応ベアリングキットと交換ツールもあるようですが、入手性が悪く両者で$40なので、別のペダルを買う事にします。良いペダルですが、1年持たないというのは考え物です。

新ホイール Stan's ZTR Flow EX

今まで使っていたSpank Subrosa 30 Evoも良いリムでしたが、独自のリム形状が災いしてタイヤを嵌めるのが異常にきつく、比較的ビードの緩いMaxxisのフォールディング以外は怖くて買えないという状態でした。タイヤはMaxxisのHR2を1年ちょっと使ってきましたが、そろそろ草臥れてきていたので、思い切ってSchwalbeに移行するためリムごと交換しました。

 

リムは随分前から交換したかったので、大方種類は絞っていました。Stan's ZTR Flow EXが軽量で幅広なので第一候補、次点でDTのEX500かFR600を、と思っていましたが、ZTR FlowはFR600の幅でEX500より軽いので、ちょっと高めですが奮発してZTR Flowに決定。スポークも交換しなければいけないので、無難にDT Competitionにしました。

 

で、届いてみると問題発生。Competitionを66本注文したはずが、何と内20本がAlpine IIIでした。Alpine IIIはCompの首を2.0mmから2.34mmにボリュームアップしたモデルですが、そこまでのスポークは必要ありません。が、ストックのスポークも無いので仕方なくAlpine IIIも混ぜて組む事にします。結局、本数の関係でリアのドライブサイドがAlpine III、前輪のディスクサイドが1本だけAlpine IIIという構成になりました。一応一番高負荷な場所に頑丈なAlpine IIIを持ってこれたので良しとします。

Stan's ZTR Flow EX

 Stan's ZTR Flow EX

26インチ、29mm幅で400g後半というのは非常に優秀。恐らくBSTという構造でビードが低い為軽いのでしょう。2本で20gも差があるのが気になりますが、とりあえず前に軽い方を使いました。

 

のんびり組みあげてみましたが、やはりこのリムは専用のリムテープを使った方が良さそうです。一般的なリムテープを使う場合は、センターの溝だけ埋められる15mm幅の粘着性のあるタイプを使いましょう。22mm幅のプラの物などは使えません。

 Schwalbe Muddy Mary 2.5 Trail Star

タイヤは前がSchwalbe Muddy Mary 2.5 Trail Starです。サイズ表記に中実なので、非常に幅広。ただ、ボリュームの割に軽量です。

Schwalbe Big Betty 2.4 Trail Star

後ろはBig Betty 2.4 Trail Starです。後ろもMMで良かったのですが、BBが安売りで半額ぐらいだったので、とりあえずこれを履いておくことにしました。公称値より60gぐらい重くてがっかり。多分ノブが多いので重いのだと思います。

 

ひとまず2013シーズンはこの装備で。とはいってもゲレンデシーズンは残り3か月もありませんから、3回ぐらい使えれば御の字でしょう。

 

Rockshox Vivid Air R2C その後

3か月前に交換したVivid Air、ゲレンデに1回持って行きましたが、どうにもジャンプのタイミングがつかみにくくて直ぐに外してしまいました。

 

エアサスはシールが多く、気密性も必要なのでコイルに比べると渋くなる傾向があります。Vivid Airもその例に漏れず、交換して初めて跨った時は全く沈んでいないのかと思うほどの渋さでした。サグを30%に設定しても、コイルの感覚で言うと10%ぐらいしかサグが無いような感触です。ただ、出だしは確かに硬いですが、中盤に入ると割とスムーズに動くようになります。実際にしっかりと乗っている時はコイルとの差はさほど感じません。

 

2系統あるリバウンドですが、初期の25%のストロークをコントロールするビギニングリバウンドは変化を感じにくかったので、ほとんど推奨の6クリックで乗っていました。コンプレッションはエアサスの渋さがあるので抜き気味です。問題はエンディングリバウンド。戻りの感触で言えば推奨値でも遅いぐらいですが、どうもジャンプでリアが上がる傾向が出てしまいました。やむを得ず一杯まで締めこんだ状態(最も遅い)から1クリック戻しで何とか普通に飛べるようになりましたが、結局ここの感覚に慣れられずコイルに戻した、という訳です。

 

重量をさほど気にする必要のないDHにおいては、余程の理由が無い限りはコイルで良いような気がします。ペダリングロスが少なく軽量である、という点はメリットなので、これが必要な場合はDH用のエアサスを購入しても良いと思います。他には、標準がエアサスのバイクを、特性はそのまま少しだけ下り性能を上げたい場合でしょうか。熱耐性は高いですから、できるだけ重量増加を抑えつつ下り向きに振りたい場合はベストチョイスです。コイルならチタンスプリングでもあと150gは重くなります。

 

2013年モデルのVividはCounter Measureを採用し初期動作の大幅な改善を図っているようですから、ちょっと興味がありますが、別のコイルサスを買ってしまったので買う事は無いでしょう。次のサスについてはまた追々。